【新卒・キャリア】「あなたはモテますか?」

2009年12月27日
面接の中で変わった質問をする面接官、というのは
少なからず存在します。

私が採用担当者になったばかりの頃にお世話になった上司は、
「採用経験20年。人事一筋」という方でした。



この人がまた、おかしな質問をしょっちゅうするんですよねえ。

アンタ、応募者を困らせたいだけだろ?みたいなね。



その中でも、よく覚えている質問がコレでした。


「あなた、モテますか?」


コッ、コラッ!面接中に何を言い出すんや、何を!という混乱とともに、
つい吹き出しそうになり、おそらく応募者から見ても、
私の目が丸くなっていたことは間違いなかったと思われます。



それがまた、営業マンの面接だったりすると、
なんとなく聞きたいことの趣旨もわかるのですが、
確かそういう職種でもなかったと思うんですよねえ。


年齢は忘れましたが、応募者の方は男性でした。
(相手が女性じゃなくてよかった、と思ったのを覚えています。
 セクハラ発言ですからね。)


その方は一瞬、はっ?という顔をされた後、ちょっと笑って、
「モテませんよ。もしモテたとしても、こういう場でモテます、と言うほど
自信過剰な人間ではありません。」
みたいな返答をされました。


オイオイ、それ、モテるって言ってるようなもんじゃねーか。
若干嫌味だぞ。と私は笑顔の下で思っていたわけでした。





面接の結果は合格でした。
採用一筋20年の上司に理由を聞いてみたら、あの質問への回答が気に入った、とのこと。


え、どこが?



まあ、ようするに
「ウチの会社は社内で色々と訳のわからないことを言われることも多い。
そのあたりのコミュニケーションに対するストレス耐性がちょっと心配だったが、
そういうときに、ああいう返し方ができる人間なら大丈夫だろうと思った。」
みたいなことでした。



ええ、そうですね。訳のわからないこと、よく言われてます。
と思いながら、確かにあのシニカルな感じだったら、まあ大丈夫だろうなあ、
と納得しました。



どういう回答が正しいか、という答えがある質問ではないので、
そういう意味不明な質問をしたときに、どういう反応をするか、
という点をチェックしていたわけです。


ちょっと笑って回答した、というあたりがポイント高かったように思います。
なんというか、心に余裕がないと難しいですからね。





それにしても、コミュニケーションに対するストレス耐性をチェックしたいと思ったときに、
「あなたモテますか?」はないだろうよ、と思いつつも、
自分にはちょっと真似できないなあ、と思った出来事でした。





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