【新卒】高学歴なのに、就職先がないなら

2009年09月06日
最近、実によく聞く話です。

高学歴なのに、就職先がない。

ここで言う「高学歴」は、
いわゆる、院卒の修士・博士を持ってる人たちですね。
それも特に文系の。

ここにはひとつ誤解があって、

高学歴なのに、就職先がない、というわけではなく、

高学歴だから、就職先がない、のだと思います。




高学歴だから、就職先がない、のパターンには2通りあります。


その1:
院卒の場合、給料を高く設定しているから企業が採用したがらない



結構大きめの企業なんかだと、学部卒の初任給と、院卒の初任給を
わけて設定しています。

当然、院卒の初任給のほうが高い。

専門知識が即戦力として活かせる職場なら、まだしも、
文系の院卒なんかだと、即戦力にはなかなか至らないことが多いです。

そうすると、
普通の新卒さんと比較すると、わりかし優秀なんだけど、
院卒だからなあ、給料ちょっと高くしないといけないんだよなあ、
ということがネックになったりするわけです。


そもそも、なんで企業が院卒の人の給与を高く設定しているかというと、

その専門知識を買って採用するのだから、新卒より上積み、
という意味の場合もあれば、
数年間、院で研究を積んだその実績を、
仕事の経験年数とほぼ同等のものとみなしますよ、
という意味の場合もあります。

理系の場合が前者、文系の場合が後者、と考えて頂ければいいと思います。

後者の場合、
例えば2年間、院に行っていた(いわゆる修士卒)の人は、
うちの会社で2年間働いた人たちと比べても引けをとらないわけだよね?
という目線でチェックされていたりもします。

そもそも、採用のハードルが学部卒の人と比べると高いわけです。



その2:
院卒の場合、年喰ってるから企業が採用したがらない



これもまた、結構あります。
給料が学部卒の新卒よりも高い場合も、同じ場合も、
何人かをまとめて採用して、新入社員研修を行うような規模の企業だと、
それなりに集団の特性、というものがあります。

同じようなタイプの人ばかりを採用するか、
ある程度タイプをバラバラにして採用するかは、
企業文化にもよりますが、

院卒の人が、学部卒の新卒キャピキャピ集団に入ると、
一種の違和感が出てくるのは、結構やむをえない事態です。

あまりにも雰囲気に若さがない、とか、
あまりにも院卒であることを鼻にかけている、とか、
そういうタイプの人の場合は、新卒集団の中になじめない、と判断されて
採用が見送りになるケースがあったりします。



というわけで、大学院まで出たのに就職先がない!!
と困っている人がいらっしゃるのであれば、
まずは、普通の大学生のつもりで(いや、普通の大学生なのかもしれませんが)
就職活動をしてみるといいと思います。

なんなら、多少のキャピキャピ感も出しつつ、

「お給料は、他の学部卒の新卒さんと同じでいいです。
 社会人1年生なのは、私も同じですから!」


というスタンスで、フレッシュ感をせっせと出してみるのも、
有効な手段です。


あなた色に染まってみせます、
というフレッシュさ、です。


院で勉強したことは、決して無駄にはなりませんが、
即戦力になるかというとそうではなく、
それが活用できるのは、早くて5年後くらいだと考えればいいと思います。


5年経ったら、同時期に入社した新卒君たちの中で、
頭ひとつ抜け出ているかもしれませんが、
そのスタートラインに並ぶためには、

まずは自分の院卒であることへのコダワリを捨てて、
キャピキャピしてみる
のも、いいと思うんですけどね。


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