【新卒・キャリア】「男女差別はありますか?」

2009年04月15日
この話はですね、ちょっと誤解を招くおそれもあるのですが、
勇気を出して書いてみます。



私が人事担当者をやっていた頃、相当必死で採用できる人を
探しているポジションがあった。

新規事業の立ち上げに伴う、主軸となる若手スタッフだったと思う。

新規事業の立ち上げができそうな若手、というだけで
採用の難易度が高い上に、その事業の責任者になる役員から、
給料はこれくらいまでしか出せない、というリミットバーもあり、
(低くないけど、そんなに高くない)

とりあえず、あの手この手を使って必死で探し続けた。



そうこうして3ヶ月も経った頃だろうか、ようやく、
「コレはいける」という人を見つけ、役員面接にまでこぎつけた。

私はその応募者に何度も会っているので、面接の場には入らず、
表でソワソワして待っていた。
なんなら、忍者のごとくドアに耳をつけていたかもしれない。

た、頼むからこの人で採用決定してくれ・・。
 これ以上の人は、もう探せない・・・。」と思っていた。


その応募者は、確かギリギリ20代か30代前半の女性、

抜群に頭がよく、人柄もよく、温和なわりに仕事はバリバリ、
そして希望する給料もそんなに高くなかった。

ふと、私の耳に応募者がこんな質問するのが耳に入った。


「あの、この会社では
男女差別はありますか?


この瞬間・・・、この瞬間・・・、
私は「ああ・・・オワッタ・・・」と思った。

ああ・・・、3ヶ月の苦労よ、さようなら・・・、
ああ・・・、もうこのポジション、採用できない・・・、
ああ・・・、やっぱもっと給料のレベルをあげてもらわなきゃ・・・、
ああ・・・、とりあえずもう今日は、早く帰って一人で飲みに行きたい・・・、


この人が、不採用になるのを、私は確信した。

そして実際、彼女は不採用になった。
役員も、「うん、いい子だけどね・・・。ちょっとね。」
みたいなことを言っていた。


(明日に続く)


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