【キャリア】正社員になりたくて、という回答をどう思うか(一般事務)

2011年10月31日
うかうかしているうちに、もう11月です。
時間が流れるのは早いですね。

今日は、コメント欄で頂いた内容についてです。

知人が派遣社員から正社員になりました。
聞くと、どうも「正社員になりたい」と言って面接に通ったようです。
この回答について、どう思いますか? 



(かなり意訳してます)


うん、いいと思いますよ。

以前、一般事務職の場合はホスピタリティが必要、という記事を書いた事がありました。
ホスピタリティがあるっていうこととともに、向上心があるっていうのは、一般職の人を採用する上で、重要なポイントでもあります。

まあ、企業によっては、一般事務の人は言われたことだけをやればいい、なんてところもあるかもしれませんが、このご時世、そういうのはまれでしょうね。



一般事務、と言っても幅が広いので、どういう仕事をするのか私自身よくわからなかったりするのですが、書類の整理・管理、文書作成、データ入力、郵便物の発想や管理、請求書、納品書、伝票などのチェック、なんてところでしょうか。


大きなゴールがない代わりに、課題点を見つけて自ら改善していく姿勢を持たないと、いつも同じ事の繰り返しになってしまい、達成感も得づらい業務です。


それはつまり、裏を返せばマネジメントしづらい職種である、ということを意味しています。
「今期の目標を立てよう」と言ってもねえ…、まあいつもどおりやってくれればいいわけだけど、社員なんだし、やっぱり他の社員と同様に頑張ってはもらわないといけないしねえ…、と上司も困ってしまうわけです。


そこで、自ら課題を見つけて動けるタイプの人だと、「いつも気になってはいるけど、改善できていない点がありまして、今期は通常業務に加えて、○○を目標にしたいです。」なんて言ってくれるので、マネジメントもやりやすいわけです。


私が知ってる範囲ですと、一般事務の仕事から、システム系の業務に興味を持って転職していった人や、営業事務をやっていて興味を持って希望して経理事務職に異動していった人なんかがいました。



もちろん、「正社員になりたくて」と面接の場で話すと、「なぜ正社員になりたいのですか?」と質問されるので、業務内容にせよスキル面にせよ、給与面以外の明確な理由を答えられたからこそ、質問者さんの知人の方も採用されたんだと思います。




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【The Blue Hearts】人にやさしく

2011年10月22日
久しぶりに聴いたら、しみじみしてしまいました
2:50あたりのヒロトの笑顔が最高です。

※結構音が大きいので注意。




気が狂いそう やさしい歌が好きで
ああ あなたにも聞かせたい
このまま僕は 汗をかいて生きよう
ああ いつまでもこのままさ
僕はいつでも 歌を歌う時は
マイクロフォンの中から
ガンバレって言っている
聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ!

人は誰でも くじけそうになるもの
ああ 僕だって今だって
叫ばなければ やり切れない思いを

ああ 大切に捨てないで
人にやさしく
してもらえないんだね
僕が言ってやる
でっかい声で言ってやる
ガンバレって言ってやる
聞こえるかい ガンバレ!

やさしさだけじゃ
人は愛せないから
ああ なぐさめてあげられない
期待はずれの 言葉を言う時に
心の中では
ガンバレって言っている
聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ!



デビュー当時のThe Blue Heartsは、テレビでのパフォーマンスが過激(というか、頭おかしい風)だったので、パンクで過激なことを歌ってるんだろうなと思っていましたが、ちゃんと聴くと、NHKのみんなの歌も真っ青なくらいにストレートな歌詞が多いです。


最近は、「ガンバレ」って誰かに言うのにも気を使いますし、「頑張る」ことよりも「ありのまま」であれ、というメッセージのほうがよく耳にします。

このブログも、基本的に「ガンバレ」なんて書きません。


ですが、この歌を聴くと、そういう小理屈は置いておいて、「ガンバレ」って素敵な言葉だな、と思い直しました。


ヒロトが訛っているこちらもいいです。




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【RC・キヨシロー】あきれて物も言えない

【キャリア】人間らしい暮らしがしたいです

2011年10月16日
忙しい仕事をしている人達と話すと、残業時間談義に花が咲きます。
法律では残業時間は年間360時間までと決められていますが、もちろんそんなものは守られていない企業も多々存在します。

◆月間10時間残業 
・・・ 残業のうちに入らない。このゾーンにいる人たちは、手当が出るならもうちょっと残業したいと思っていたりする。

◆月間30時間残業
・・・ 1日1時間~2時間の残業。週末も休めるし、飲みにも行ける。

ーーーー労働基準法の壁ーーーーー

◆月間50時間残業
・・・ 1日3時間~4時間の残業。早く帰れる日もある。ただしゴールデンタイムのドラマは見れない。

◆月間80時間残業
・・・ 1日4時間~5時間の残業。かろうじて早く帰れる日もある。平日の飲み会には出席できない。

ーーーー人間らしい生活の壁ーーーーー

◆月間100時間残業
・・・ 1日5時間~6時間の残業。もはや残業とは呼べないレベルで毎日深夜まで会社にいる。プライベートがなくなる。蓄積疲労で週末も寝ている。

◆月間150時間残業
・・・ 1日6時間~7時間の残業。もちろん毎日午前様。週休2日なんて、どこのおとぎ話?お金はいらないから休みが欲しい。この生活を半年続けると、心と体に色々と不調をきたす。



まあ、もっとすごい世界もありますが、一般的にはこんな感じでしょうか。


「人間らしい生活の壁」を超えた生活を数年続けると、色んなものが憎くなってきます。
会社が憎くなり、定時で帰る一般的な生活をしている人が憎くなり、深夜にしょうもない番組しか流さないテレビ局が憎くなります。

精神衛生上よくないので、人間らしい生活ができる範囲の残業時間を超えないにこしたことはありません。
しかし、残業時間の多寡は、企業の風土文化や、上司の考え方や、仕事の状況に左右されるので、非人間的な状況から脱したければ、最終的にはその会社を辞めるしか方法がない場合も多くあります。



キャリア採用の面接をしていると、前職の退職理由で「残業が多すぎる」「仕事が忙しすぎる」という話はよく聞きます。

これは結構よくあることなので、退職理由として隠す必要はないと思います。
ただし、伝える際のトーンには気をつけたほうがいいです。

人間らしい暮らしができなくなるレベルの残業をしたくないだけで、一生懸命働くし、残業自体を全くしないとは言ってませんよ、という伝え方がベストです。正社員の仕事で残業が一切ない職場はごくごくまれなので、このニュアンスは大事です。


あと、前職の残業の話をする際に、暗くなり過ぎないこと。
「いやー、ほんっとに仕事が忙しくて、毎日午前様だったんですよー。もう疲れちゃいましてねえ。」くらいの明るい感じがいいと思います。

トーンが暗いと、「ハードワークで精神的にやられたんじゃないか」とか「会社に対して恨みつらみを持ってるんじゃないか」と勘ぐられます。

実際はそうだったとしても、明るく伝えるのがよいです。



誰しも、人間らしい生活がしたいです。
その点は、採用担当者だって一緒です。

ただし、採用担当者は「よく働く人」を採用したいのです。

同じ企業人同士、前職を辞めた理由については納得できるし、かつその理由(あまりのハードワーク)は自社には当てはまらないな、と思われるくらいのレベル感が肝要です。


こういう話をして面接に落ちるようなら、ああ、ここも超激務企業なんだな、と諦めましょう。
もちろん、転職先がまたハードワークでも構わないなら、そんな話はしなくてもよいですが。




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【新卒・キャリア】残業代は支払われますか


【新卒・キャリア】両親の勤務先を質問される

2011年10月10日
今時、そんなこと質問する会社があるんかいな、と奇異に感じる方も多いのではないかと思われます。
コメント欄で質問頂いた内容です。


面接で両親の勤務先を質問されました。
合否に関係あるのでしょうか?質問の意図が理解できませんでした。



あるんですねえ。
へええ。ほおお。珍しいですねえ。
天然記念物級に珍しいと思います。


親族関係に関する項目を確認するのは、私が知っている限り金融関係だけです。
銀行なんかは裏で色々調査はしていると思いますが、しかし面接の場でそういう旧体然としたことを直接的に質問したりはしません。

その昔、新卒で就職活動をしていた頃に証券会社を受けに行ったら、「あなたの2親等以内で証券会社に勤めている人がいますか」みたいなことを質問されて、「ポカーン」となったことを思い出しました。

まあ証券会社なんかだと、色々秘密の情報があったりなんかしたりして色々あるんだろうなあ、と思っていたのですが、しかしその時も、「同業種で働いているか」と質問されただけで、「両親は何をしているのか」と聞かれたわけではなかったです。



考えてみると、この質問には、こんな意図がありそうです。


いちいち疑問を抱かない素直な人が採用できる。

普通、面接の場で「両親は何をされていますか?」と質問されたら、「はあ?」となります。
まあ普通の反応だと思います。
しかし、そうは思わない人たちもいるのは確かだと思います。
「○○企業の役員をしています!」とか「県庁で働いていて、まだ定年まで5年もあります!」なんてことを何の疑問もなく話してくれる良家のご子息や子女もいるかもしれません。

そういう人たちの場合、仕事で何かを依頼されても、「これは何のためにやるのか?」なんて考えずに「ハイ、わかりました。」と言ってくれるでしょう。
素直で従順で、疑いを知らない、育ちの良い社員が欲しい、と思っている企業がこういうことを面接で聞くのかもしれません。


しかし、残念なことに、素直でも従順でもない人の場合には、もしこれを質問されたら、こう言うといいと思います。

「それ、何か面接と関係あるんですか?」


この質問の意図に疑問を抱いている時点で、残念ながら気だてのいいお坊ちゃん or お嬢さんにはなれないので、このように思いっきり疑問をぶつけるのがいいと思います。



もしかすると特殊な業界なのかもしれませんが、見かけが一般的な企業で一般的な仕事をしているはずなのであれば、こういうことを真顔で聞く会社は、まずもってやめといたほうがいいと思います。

もし仮に入社することになったら、「はあ?」という事態が10個や20個どころじゃないレベルで多発すると思われます。

いや何だか書いてるうちに力が入ってきて、思わず断言してしまいましたが、そうに違いありません。



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