【キャリア】マネージャー経験がないけど、マネージャーになりたい

2009年04月30日
こないだ、こんな相談を頂きました。

マネージャー経験がないけれども、
転職でマネージャー職にチャレンジしたい。


でも、求人は「マネージャー経験者」である。
どーしたらいいのだ!というご相談です。


うむ、確かに。
企業側は、この不景気の最中、経験がない人をマネージャーとして
採用するほどの余力はないから、経験者を採用したい。

でも、経験してみないと、マネージャーにはなれないから、
転職でステップアップしたい人は、いつまでたっても
マネージャー職としての就職口が見つからない、というわけです。


人事の世界では、よくこういう話が出ます。

素晴らしいプレーヤーが、
必ずしも素晴らしい指導者になれるとは限らない。


そうなんです。
野球界を見ても、相撲界を見ても、それは事実です。
自分でやるってことと、人にやらせるっていうのは、
また別の能力です。


では、マネージャーとしての能力とはなんでしょうか。
まあ、企業や仕事のスタイルによって違うとは思いますが、
代表的なところで言うと、

目標管理の能力、人材活用の能力、人材育成の能力、
方針決定の能力、上層部との交渉力、決断力・・・

とかとかですかね。


まあ、一番大事なのは、どう人を使うか、どう育てるか、
そんでもって自分の部下にも上司にもアピールする力、
みたいな感じだと思います。


だから、
マネージャー経験がないけれども、
マネージャー職にチャレンジしたい、
という方は、こういう風にアピールしたらいいと思います。


マネージャーに必要な能力の中で最も重要なものは、
自分は○○と○○だと考える。
そして、自分は今までの仕事の中で、こんな風に、
○○の能力と、○○の能力を鍛えてきた。
そしてもちろん、こんな風に結果も出してきた。

たしかに、△△の部分については、経験不足ではあるが、
そこは、実際にマネージャー職についてから鍛えても十分大丈夫だと
判断している。

だから、雇ってチョ。




ポイントとしては、マネージャー職ではなかったけれど、
マネージャーとして必要とされる能力・スキルを身につけているよ、
というアピールをしつつも、
ちょっぴり謙虚に足りない部分を認めてみたりすることです。


経験はないけど、絶対大丈夫っす!
と言われると、採用する側は不安になりますけども、

必要な能力を因数分解して、コレとコレはできるけど、
コレは確かにちょっと足りないかも、
と言われると、

どういう風にサポートすれば
この人がマネージャーとして働けるのかがイメージできて、
ハードルがちょっと下がると思います。


ま、これで絶対大丈夫!というわけではないと思いますが、
ひとつのアタック方法としては、悪い手ではないと思います。




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【障害者雇用】心の病が理由で就職・転職できない人

2009年04月27日
ここ最近、つらつらとうつ病や障害者雇用について
書き連ねてきたわけですが、


要するに、

・障害者雇用は企業にとってハードルが高い →コチラ
・うつ病など精神疾患にかかった人は、就職・転職のハードルが高い →コチラ

というわけです。



もし、精神疾患を患いつつ、就職先がなくて困りに困っているのであれば、

精神障害者保健福祉手帳なるものを受け取って、
障害者雇用枠での就職・転職
狙うのも一つの手です。


ただ、精神疾患の場合、どれくらいのレベルだったら
障害者手帳が取れるのか、というのはよくわからないので、調べてみてください。

あ、でも、うつ病は治る病気ですから、
うつ病単体だと、ちょっと難しいのかもしれません。


ちなみに、「障害者なんだから、障害者手帳をとれ」とか
言いたいわけではありませんので、あしからず。

認定を受けることでのメリットもありますが、
当然それを「持っている」という心の負担もあると思いますので。



さらにちなみにですが、精神疾患系の障害者手帳を持つ方を採用した場合に、
「障害者雇用」としてカウントしてもよくなったのは、2006年からです。
ホント結構最近です。


別に「障害者」ではなかったとしても、
メンタルが不安定な方を、きっちり受け入れられるような懐の深い企業が
多くなるのが一番いいですが、

この不況によって、企業のそういう対応が
さらに先送りになる感じも大いにあります。



それぞれが、できることを精一杯やったら、それでいいじゃん
と思ってみたりもしますけど、

最近は、全員が血を吐く思いで頑張らないと、どうにもならないんです
っていう会社もたくさんありますしね。

なかなか難しいです。



【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(2/2)

2009年04月26日
【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(1/2)の続き。


?1、特別の配慮を必要としない障害者の人は、ひくてあまたである。
2、障害者の方をどう捉えたらいいかわからない。



私が障害者雇用の担当をしはじめた最初の頃、特にとまどったのは2、でした。
どう考えたらいいのか、わからないのです。

障害者雇用をせっせとやっているとですね、色々な方に出会います。


特別な配慮も必要ないし、見ただけではそれとわからないような
障害をお持ちの方もたくさんいらっしゃいます。


「自分は確かに障害者ではあるけれど、大抵のことは、他の人と同じようにできるし、あまり特別待遇されたりするのは嫌だ。同じように働き、同じように評価されたい。

本当を言うと、障害者雇用枠で入社するのさえ嫌だ。でも、自分の実力ではなかなか雇ってもらえない。だから、言い方は悪いけど、今は障害者であることを利用しようと思う。

ちゃんとビジネスマンとして成長して、障害者云々関係なく働きたい。」



こういう方もいます。すばらしいです。
障害者であることを利用する
とか言っちゃうあたり、すごいです。

こういう方に出会えたら、一も二もなく、即採用!です。



混乱するのは、想定以上の配慮を必要とする方です。

私が担当をしていた頃に、採用した方がいらっしゃいました。
30代半ばの男性で、内臓の疾患(大変アバウトな言い方ですけど)か何かで
障害者手帳をお持ちの方でした。

確か、発作さえ起こらなければ普通の状態なわけです。
あと、体力的に無理をしなければいい。

履歴書には、超一流企業の名前がズラっと並んでいました。
その時点で、若干ひっかかるものはあったのですが、
まあ、なかなかこういう人にも出会えないしな、ということで採用が決まりました。

仕事は、それほど難しくありません。

どっちかっていうと、派遣さんたちがやってる仕事と同じレベル。
ご本人に対してちょっと失礼だよなー、と思ってたくらいです。
だから、最初はこの仕事で様子を見て頂いて、
徐々に他の仕事も増やしていきましょうねー、なんて話をしていたくらいです。


でもですね、彼はその仕事ができなかったんです。
なんていうんでしょう。
まず、メモしない、忘れる、期限を守らない。
そして、そのことを聞かれると、
「自分は障害者なのに、どうしてそんなに責めるんだ!」と言う。

うーん、難しいなー、と。
障害の内容は内臓の疾患だし、メモとらないのとは関係ないぞと。
ああ、人格も不安定だとは思わなかった・・・。

ああ、それで、あんなに超一流の会社に就職したのに、
どこも2年も経たずに退職してたんだなー、と納得しました。



自分の障害のことを、
障害者扱いされたくない、と思っている方もいれば、
障害者なんだから普通以上に配慮して欲しい、と思っている方もいます。


当たり前なんですけどね。

応募者の人が色々なのと同じように、
障害者雇用の応募者の人も色々なわけです。

そのことに気付くまで、ちょっと時間がかかりました。



【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(1/2)

2009年04月25日
障害者雇用って、本当に難しいんです。
理由は色々ありますが、
私が「むずかしいなー」と思っていた理由は、主に2つです。


?特別の配慮を必要としない障害者の人は、ひくてあまたである。
?障害者の方をどう捉えたらいいかわからない。


ちなみに、今日のブログで言うところの「障害者の方」というのは、
障害者手帳を持ってる方、という意味です。


今日は?についてです。

たいていの企業は、法定雇用率に届いていなくて、
ハローワークにチクチクつつかれています。
どこの会社も、結構必死で採用しようとしています。

でも、例えば耳が聞こえない方、とか、目が見えない方、とか
になってくると、働いて頂くのに、色々と配慮を必要とします。

「人」に関する配慮だけでなくて、
オフィスの環境やら、PCのソフトやら、色々と必要とします。

準備が必要だし、入社して頂いた後、仕事の仕方も工夫が必要です。



だから、実績のない企業は尻込みします。
まずは、「普通に働ける人」にきてもらおう、ということになります。

障害者の方のために、雇用を作り出すのではなくて、
今、自分のところの社員が普通にやってる仕事を普通にできる人を
障害者雇用枠で採用しよう、というわけです。

まあ、例えばあんまり日常生活に影響のでない、
体の中の疾患だったり、ちょっと足が不自由、とか、そういう類の障害ですね。


そういう人とめぐりあえて採用できると、
企業側にとってはものすごくラッキー!です。


とはいえ、どこの会社も考えることは同じです。

そういう、障害の程度が軽かったり、特段の配慮を必要としない方は、
ものすごく市場価値が高くなります。


超大手企業が、高給と安定にものを言わせて
ガサっと採用してしまったりします。

だから、障害者手帳を持っているけれど、
割と普通に生活できるし、仕事も普通にできるよ、
という方は、ますますもって企業側から見て倍率が高くなります。

超高倍率なのです。

大企業ならともかく、ちょっとした企業では、
なかなか採用ができないわけです。


そして、ますますハローワークあたりにチクチク言われるわけです。



(明日に続く)







【障害者雇用】人事担当が恐れおののく障害者雇用制度

2009年04月24日
えーとまず、障害者雇用って、

知ってる人は知ってるけど、
知らない人は知らないと思うので、
今日はまず、その制度の説明をしてみたいと思います。

(ニュアンスの説明なので、本格的な内容が知りたい方はコチラ


まずですね、
「常用雇用労働者数」(簡単に言うと社員)が56人以上の企業は、
その1.8%以上の障害者の方を雇わなくてはいけない、ということが
法律で決まっています。
(56人×1.8%=1人 ですね)

障害者、というのは、身体障害、知的障害、精神障害の3つに分けられます。
その分類は特に問題ではなくて、むしろ等級です。
等級が高い(障害が重度である)人を採用すると、1人の採用でも、
2人分としてカウントする、なんていうことが決まっています。


で、この雇用率の1.8%を超えられないとどうなるかというと、
足りない分、1人につき、月に5万円を国に納付しなくてはいけないのです。
(なので、1年間ずっと1人足りなかったら、5万円×12ヶ月で60万円です。)

逆に、たくさん雇用している企業には報奨金が出たりします。




雇用率を達成していない場合、納付金を支払わなければならない、
というのも苦しいところですが、


それより何よりも、企業の
人事担当者が恐れおののいているのは、

雇用率が低く、かつやる気がみられない、とみなされると、
厚生労働省により企業名がさらされるという恐ろしい罰が待っているのです。

ついこないだも、発表されていました。

障害者雇用未改善の4社名を公表 


まあ、これをやられたら、評判ガタ落ちですね。
株価ガタ落ちしたりします。

それもあって、
企業の人事担当者は必死で障害者雇用に取り組んでいます。




ですが、ここでちょっと考えてみてください。

社会的な倫理を全く気にせずに考えてみると、
人を一人採用すると、年間350万円?は最低かかります。
だけど、納付金にすると、年間で60万円です。

そして、企業名公表というのは、よっぽど態度が悪くなければ
なかなかお役所も踏み切りません。

実際のところ、やってるフリしてあんまり真面目にやってない
企業がほとんどなんじゃないかなあ、と思います。


なんでかというと、企業にとって障害者雇用って、
本当に難しいんです。


次回は、なんで難しいのかを説明。


【心の問題】うつの原因は、組織にあるのか個人にあるのか

2009年04月23日
今日は本当は、昨日の前フリを受けて障害者雇用の話を書こうと
思っていたのですが、ちょっと脱線。


面白いブログを発見しました。

kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

ホンモノの精神科医の方が書いているブログで、有名みたいです。

人をうつに陥れる達人
というエントリーがあり、おお!と思いました。


(こういうときは、トラックバックなる機能を使うのが普通らしいのですが、
やり方がいまいちわからなかったので、普通にリンク貼ってみた。)

以前、自分が書いたエントリーで、
ちょっと似たようなテーマについて考えてみたことがあり、
ものすごく興味深かったのです。

参考↓↓
【心の問題】うつの連鎖反応(うんちく版)
【心の問題】うつの連鎖反応(ストーリー版)

kyupinさんの記事では
明確に結論付けられているわけではないが、

「人をうつに陥れる達人」はPsychopath(プシコパートorサイコパス)の
一種と想定されるのだが、彼らはその環境要因により、
「人の気持ちに対して配慮する」という繊細な(?)心の機能が
欠落してるか弱まっているのだろう、


といったようなことが書いてあります。

(ちょっと内容が専門的で難しかったので、あってるかどうか自信なし)

なるほどなー、という感じです。
まさしくなー、という感じです。
いるいる、こんな人、という感じです。

私は、今も昔も職業柄 or 性格上、
なぜうつになるのか?というテーマを、
肩肘はって組織論的な感じで語ろうとしていたようですが
(過去エントリー見るとそんな感じ、と他人事みたいに書いてみる)

kyupinさんの記事は、独自な視点で、
原因となる人物像について語られており、
ものすごく納得感があります。


そして、新卒さんで就職活動中の方々は、
「会社って、こんな人がいるんだ・・・」と
戦々恐々として頂ければいいかと。フフフ

出現率は企業体質によって違いますが、そんなに珍しいことじゃなく、
こういう人はどこにでもいます。



kyupinさんのブログ、おもしろいので読んでみてください。





【心の問題】面接で「うつ病」のことを伝えるか

2009年04月22日
「うつ」は、いわゆる「うつ病」とか「うつ状態」とか色々ありますが、
実際にそういう状態になった人、なりかけた人、たくさんいます。

考えてみると、私自身も、あー、あの頃はおかしかったなー、
という時期があります。
もしかして病院に行ったら、診断されてたかもしれません。
(たいていの医者は、わりと簡単にうつ診断しますから。)


うつになると、会社に行って普通に仕事をすることが
なかなか難しくなるので、退職する人も出てきます。

でも、そういう方もやっぱり働かないと生きていけないわけで、
症状が治まってくると、再就職ということになります。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、
ここで、ひとつ問題が発生します。

「うつ病であることを、
面接の場で伝えたほうがいいか?」



うーん、これは大変難しいです。

本当はね、言ったほうがいいと思います。
新しい環境で働くとなると、色々とストレスもかかりますし、
症状がずっと安定しているとも限らない。

ちゃんと伝えて、それを理解してもらった上で、
入社できるのが一番いいです。

でも、やっぱり、
面接の場で、うつ病であることは言わないほうがいいと思います。


そのことを受け入れてくれる会社に入社したい、というなら
言ったほうがいいと思いますが、
「うつ病」であることを受け入れて採用する会社は、
まあ、まずないでしょう。


私が現役採用担当者だったら、採用しません

なぜなら、
何がきっかけで出社できなくなるかわからない
というリスクが高いからです。

誰しも、「何か」がきっかけで出社できなくなる可能性はありますが、
その可能性が他の人よりも高い、と判断してしまいます。


リスクも高いけど、リターンも高いかもしれない、という人と、
リスクは高くなく、リターンはそこそこ、という人、

どちらが採用されやすいかというと、後者なわけです。

リスクは高いけど、リターンもそこそこ、だと
なおさら、採用しづらくなります。

というところが、
世の中の採用担当者の正直なところだと思います。


だからやっぱり、面接の場でうつのことは話さないほうがいいと思います。

しつこいようですが、そのことを
「恥だと思え!一生隠して暮らせ!」と言っているわけではありません。
入社した後、職場の中でこの人になら伝えられるな、と思ったら、伝えたらいいです。
(「あの人、鬱なの隠して入社したんだって。」とか陰口言わない人)



通常、転職前に健康診断がありますが、
わりと通りいっぺんの診断の受診がほとんどですので、
そこで「うつ病」であることが発覚!みたいなケースは稀だと思います。



ただし、障害者雇用枠での採用なら、また話は別ですけど。


次回は、障害者雇用の話。


【キャリア】外資系企業への転職面接での質問

2009年04月21日
先日、ひっそりやってみたブログネタ募集にて、
そっと要望を頂いたので、そのネタです。

外資系企業への転職で、こういう質問をよく尋ねられるのだが・・、
というネタ提供でした。

1. 現在の仕事で成し遂げたことはなんですか?
2.このポジションでどういった経験を期待しますか?


あ、ちなみに、英語面接の対策、とかではありません。
私、英語は全くダメです。ニュアンスくらいしかわかりません。



この質問、外資系っぽくておもしろいですよねー。
ベタベタの日本企業の面接では、まず聞かれないと思われる質問です。


何がおもしろいかというと、以下の2点です。

・この会社でずっと働くことを想定していない。

「このポジションでどういった経験を・・」っていう聞き方は、明らかに、
「何かの経験をして自分の能力をUPさせたいから、このポジションにつきたいんでしょ?」
という考え方です。

裏を返せば、その目的が達成されれば、
ずっとそのポジションにいる必要はないのです。

日本企業だと、「なぜうちの会社を選ばれましたか?」と聞いてしまう
ところですね。


・職務主義的考えがあきらか。

外資系の企業は、日本企業と違って、ポジションありき、です。
「仕事ができる人だったら、どんどんやってもらおー」みたいな考えではなくて、
「このポジションは、この仕事をする。だから、給料いくら。」と
結構カッチリ決まっています。
(企業によって柔軟度は違うと思いますけど。)

おそらく、この質問は、応募者がこのポジションに期待しているものと、
実際の内容に、どれくらいズレがあるか、確認してるんだと思います。


全然違っていたら、それはそのポジションについて
「理解不足」という判断になるんじゃないかな、と思います。

こういう経験ができると認識していますが、あってますか?みたいな
感じになるんですかね。


説明せいよ、と思ったりもしますが、
外資的考えで言うと、そんなものなのかもしれません。


以前もどこかで同じようなことを書いていたら申し訳ないのですが、

「現在の仕事で・・」と「このポジションで・・」における、
連続性 が結構重要なんだと思います。


言い換えれば、
今の仕事で、これを成し遂げたから、次はこれをやりたい、という
ストーリーへの納得性ですね。


現在の仕事でやっていること、ではなくて、
現在の仕事で成し遂げたこと、とこれからの経験とのストーリーの整合性を
チェックしているあたり、厳しいなー、と思います。



と、いうわけで、連続性とストーリーの納得性が重要だと思う!
ということでした。


ネタ要望頂いた方、役に立つかどうかわかりませんけど・・



【キャリア】派遣会社・人材紹介から人事に転職

2009年04月20日
派遣会社や人材紹介会社に勤務している人が、
人事の仕事をやりたい、
と転職を希望されることがある。


特に最近、派遣会社や人材紹介会社は、
不況の煽りをまともに食らっているので、
転職を考えている(もしくは転職せざるを得ない)人も多いだろう。

そのなかでも、結構多いかもしれない。
派遣会社から人事担当者、とか、人材紹介会社から人事担当者、とか。


動機は色々だと思うんですけど、
お客さんである人事の人と、よく接するわけなので、
「ソッチ側の仕事をやってみたい!」と思われたりするみたいです。

でもですね、派遣会社や人材紹介会社と人事の仕事は、
全く違う、と私は思います。



例えば、靴がすごく好きだとします。
ものすごーく、靴を愛しているとします。

今まで、靴をお店で売っていたけれども、
今度は靴をつくりたい!という気持ちになるかもしれません。

この場合、ずっと靴に関わってきたので、
靴のメーカーや、特長、どういう靴がよく売れるのか、
ということを知っている、という点は役に立ちます。

ただし、靴を上手に売れる人が、素敵な靴を作れるかどうかは
わかりませんけどね。また別の問題です。



要するに、商品知識は役に立つけど
製法は一から学ばねばならない、というわけです。


だけどですね、派遣会社や人材紹介会社から人事への転職は、
商品知識すら役に立ちません。


この場合の商品知識とは、要するに人のことであり、
人はそれぞれ違うし、
企業によってどういう人が活躍するか、も違うからです。


ちょっと語弊があるかもしれませんが、

商品としての「人」に携わってきた方法とその知識は、
社員としての「人」に携わる上では、それほど役には立たないのです。

(派遣会社や人材紹介会社にとっては、人が商品ですからね。)


全く役に立たない、とは言いません。
仕事を通じての、個人的な人間観がそれぞれあると思いますから。


だけど、ダイレクトにはそんなに役に立たないのは確かです。



だから、派遣会社や人材紹介会社から人事へ転職したい、
と思われている場合には、

「それは全く別の、全く未知の世界だ。」

という認識に立ったほうがいいと思います。
その上で、やりたいかどうか考えたほうがいいと思います。


そのほうが、後々、ガックリしたりビックリしたり後悔したり、
が少なくてすみます。

そういう人を、結構たくさん見てきたので、本当にそう思います。





【新卒】自分のことがわかっていない人

2009年04月18日

こちらの記事は、新ブログに引っ越し済みです。


【新卒】自分のことがわかっていない人



【新卒・キャリア】「男女差別はありますか?」(解・その2)

2009年04月17日
「男女差別はありますか?」の最終編。

(前フリ↓)
【新卒・キャリア】「男女差別はありますか?」
【新卒・キャリア】「男女差別はありますか?」(解・その1)


おそらく彼女は、仕事が「与えられる」ものだと
心のどこかで思っていたのだと思います。

だからこそ、仕事が与えられる際に、「これは、君は女性だから・・」という
ことがないかどうか、心配になったのだと思います。

そのスタンスでは、新規事業の立ち上げスタッフは、
荷が重かったのです。



実際には、彼女はやってみたらできたかもしれません。
あ、そういう動きが必要とされるのね、何も制約はないのね、と
気づいたかもしれません。

でも、気づけなかったかもしれません。
気づいても、時間がかかったかもしれません。

会社にとって、失敗できない勝負だからこそ、
役員も彼女を採用しないことを選んだのだと、
私は理解しました。

(実は、もっと違うしょうもないことだったかもしれないけど)



そしてなおかつ、実際にその会社で男女差別なるものがあったとします。

でもそれは、面接の場で、
「男女差別はありますか?」と聞くことで露呈するだろうか?

いや、しない。

だって、大抵の会社は、自分の会社の普通が、
世間一般の普通だと思っているから。


だから、本当にその事実の有無を知りたかったら、

その事実の有無が自分にとって非常に重要だったら、
それを知るための解決法は、面接で聞くことではないと思います。

もっと効果的で、もっと事実に近づけるような調べ方をするべきだと思う。
(まあ、一番はその会社で働いている人か、その会社と取引のある人に
 聞くのがよいと思う。)


「男女差別はあるか?」

という疑問そのものが悪いとは思いません。
そして、それを面接で問うことも、場合によってはありだと思います。


でも、それを本当に知りたいのなら、
そのためには面接で「男女差別はありますか?」と聞くのは、
答えを得るためのベストな方法ではないですよ、という話。



【新卒・キャリア】「男女差別はありますか?」(解・その1)

2009年04月16日
【新卒・キャリア】「男女差別はありますか?」
なぜこの彼女が不採用になったのか、理由の説明(その1)です。



まず前提として、私が人事担当者として働いていた会社は、
男女の差別どころか区別もない会社だった。

仕事の内容も、ポジションも、結果的に男性が多い職種、
結果的に女性が多い職種、というのはあったものの、
性別によって何かが決まるということはなかった。

むしろ、いやもうちょっと女性は労わったほうがいいんじゃ・・、
と思うくらい、男女の別なく、ハードワークだった。


そういう環境で働いている側から見ると、
「男女差別はありますか?」という質問は、あまりにも異文化だった。

それ・・・、どこの国の言葉・・?という感じだ。


彼女はおそらく、以前働いていた企業で、
女性だからということで、何か仕事の上で悔しい思いをしたんだろうと思う。
抜群に優秀な人だったから、なおさら一層悔しかったんだと思う。

だから、そんな風に理不尽なことがない会社で働きたかったんだと思う。



私も面接で何度か、この質問を受けたことがありましたが、
別にそれで不採用にする、というものでもありません。


でもですね、
求めているのは新規事業の立ち上げスタッフだったのです。
新規事業の。


何をどうやれば決まっているわけではなく、
細かく指示がなされるわけでもない。

ここんとこは、彼女も十分に承知していたと思います。

基本的に、自分で考えて、自分で動いていく仕事です。


そのときに、
「あ、これは自分が女性だからやらないほうがいいかな」とか
「あ、これは自分が女性だからやらなくてもいいかな」
なんていう状況があるかというと、ないのです。

全くない。あるわけない。

自分でガツガツ動いて仕事を見つけていける人を採用しようとしているのに、
そんなこと気にするわけないやんけ!という感じです。



(明日に続く)




【新卒・キャリア】「男女差別はありますか?」

2009年04月15日
この話はですね、ちょっと誤解を招くおそれもあるのですが、
勇気を出して書いてみます。



私が人事担当者をやっていた頃、相当必死で採用できる人を
探しているポジションがあった。

新規事業の立ち上げに伴う、主軸となる若手スタッフだったと思う。

新規事業の立ち上げができそうな若手、というだけで
採用の難易度が高い上に、その事業の責任者になる役員から、
給料はこれくらいまでしか出せない、というリミットバーもあり、
(低くないけど、そんなに高くない)

とりあえず、あの手この手を使って必死で探し続けた。



そうこうして3ヶ月も経った頃だろうか、ようやく、
「コレはいける」という人を見つけ、役員面接にまでこぎつけた。

私はその応募者に何度も会っているので、面接の場には入らず、
表でソワソワして待っていた。
なんなら、忍者のごとくドアに耳をつけていたかもしれない。

た、頼むからこの人で採用決定してくれ・・。
 これ以上の人は、もう探せない・・・。」と思っていた。


その応募者は、確かギリギリ20代か30代前半の女性、

抜群に頭がよく、人柄もよく、温和なわりに仕事はバリバリ、
そして希望する給料もそんなに高くなかった。

ふと、私の耳に応募者がこんな質問するのが耳に入った。


「あの、この会社では
男女差別はありますか?


この瞬間・・・、この瞬間・・・、
私は「ああ・・・オワッタ・・・」と思った。

ああ・・・、3ヶ月の苦労よ、さようなら・・・、
ああ・・・、もうこのポジション、採用できない・・・、
ああ・・・、やっぱもっと給料のレベルをあげてもらわなきゃ・・・、
ああ・・・、とりあえずもう今日は、早く帰って一人で飲みに行きたい・・・、


この人が、不採用になるのを、私は確信した。

そして実際、彼女は不採用になった。
役員も、「うん、いい子だけどね・・・。ちょっとね。」
みたいなことを言っていた。


(明日に続く)


【キャリア】職務経歴書のコツ

2009年04月14日
本日は「職務経歴書のコツ」です。


このネタ、実は今まで避けてきていました。

なぜなら、なぜなら・・・、
自信がないからです。フフフ・・・


だから、まあ職務経歴書の一般的なちゃんとした書き方を知りたい方は、
ひとまず別の本・サイトでまず基礎知識を身に付けることをおススメします。


以前、転職活動をしたときに、当時お世話になっていた人に、
私が書いた職務経歴書をチェックして頂いたことがありました。

チェックして、修正までしてくれて戻ってきたとき、
私の職務経歴書は、

私という名の「ものすごく仕事できそうな人」の職務経歴書

となっていました。

「うおお!なんだこりゃ!」という感じでした。

別にね、ウソはついてないし、
オーバーに表現されているわけでもないんですよ。

なんでしょう、視点の違いってやつですかねー。



それこそ、よく例に出している3人の石工みたいな感じです。

自分ってば、こんなすごい仕事してたんだ・・
みたいな感動を覚えた職務経歴書でした。

そう、だからコツ?はこれですかね。

視点をひとつあげろ。


石積んでましたよ、毎日13時間も!と書くよりも、

名古屋城の本丸の下の土台、あ、東南の角ですけど、
あれをね、つくってたんですよ。私は石を積むのが仕事でね。

と書いたほうが、

「どれくらい大変だったか」「どれくらいすごいことか」わかりやすい、ということです。


これね、言うのは簡単ですけど、
実際そういう風に書いてみようとするとすごく難しいんです。
だから自信がなくて、避けてきてたんです。このネタ。

でも、あえてコツとしてあげてみました。



あと、私がたくさんの人の職務経歴書をチェックした中で
すごく思ってたことが、コツ?ですね。


誰が読む職務経歴書なのか意識しろ。


具体的にはですね、
今までと同業種に転職したいのか、異業種に転職したいのか、
それによって職務経歴書の書き方って違うと思うんです。


たまにですね、
ものすごく専門的なことをズラズラ書いてある人とかいるんです。

おそらく、前の仕事においては普通に使う用語だったり、
当たり前の観点だったりするんでしょうけど、チンプンカンプンだったりします。
(中途採用担当がそんなこと言うのは、かっこ悪いから言いませんでしたけど)


同じ業種の場合には、もっとそこんとこ掘り下げて書いとけよ、と思ったり。
(わざと書かずにおいて、面接で聞こう、と思わせたいのかもしれないけど)

ターゲットは、人事の人ではなくて、
その会社で自分が働きたい部署の人たち、でしょうね。


だから、ものすごく真面目に考えると、
どこの会社に応募するかによって、職務経歴書の内容は変わる
んだと思います。


自分自身が変わるわけではありませんが、
見せ方が変わる、という感じでしょうか。

この見せ方が一番心地いい、という見せ方を理解しつつ、
そうじゃない見せ方もアレンジできると、選択の範囲が広がります。

とりあえず、一般的に言われていないようなコツとしてはこの二つでしょうか。


また思いついたら書いてみます。

【関連記事】
【キャリア】転職歴が多すぎて、採用されない人(1/2)
【キャリア】転職歴が多すぎて、採用されない人(2/2)



【キャリア】子供がいて残業できない女性の方の面接対策

2009年04月12日
先日ちょっと、お子様がいらっしゃる女性の方で、
残業もできないけど、転職活動中なのでアドバイスください、
という要望を頂いたので、ここに書いてみます。


お子様がいらっしゃる場合はですね、
別にストレートに言えばいいと思うんです。

そんなに手もかからないし、
子供が理由で会社を休まなければいけないことはほとんどないですよ、と。


むしろ重要なのは、残業の件だと思います。


残業できないっていうのは、
むしろプラスポイントだと思います。

会社から見れば、無駄に残業したがる社員より、残業せずにすむように
仕事を片付けられる社員のほうが貴重です。
(残業代かからないし。)


残業はできないけど、だからこそ、できるだけ残業しなくていいように、
段取りをキッチリ考えて、優先順位をつけるようにしています、
という風に伝えたらポイントUPだと思います。



例)上司の独り言例


Aさん)

まじめだし一生懸命だけど、
なんかいっつも遅くまで残ってるんだよなー。

何がそんなに時間かかるのかよくわかんないんだよなー。

遅くまで、何をやってるの?って聞くと、
「すみません!段取り悪くてすみません!」とかしか言わなくて、
なんで残ってるのか教えてくれないんだよなー。


Bさん)

彼女、残業は基本的にできないんだけど、
本人もそれを気にしてて、キッチリ段取りしてくれるんだよなー。

仕事頼むと、期限をきっちり確認して、
それまでにやってくれるしなー。

万が一、っていうことを考えて、
いつも帰る前に何の仕事がどこまで進んでるか、
ちゃんと報告してくれるしなー。

安心だなー。



さて、AさんとBさん、どちらが会社にとっていい人材か?という話です。


まあ、モチロンBさんなわけです。



ちなみに、残業したくない・できない人が、
残業が美徳、な会社に入ると悲劇です。


そういう会社であれば、むしろ入らないほうがいいと思うので、
面接で「残業できません、でも・・」と言ったことで不採用になるんだったら、

入ってから気づかなくてよかった

と思ったらいいと思います。





明日はお休みします。

【第2新卒】4月中に退職する新卒さん

2009年04月11日

こちらの記事は、新ブログに引っ越し済みです。


【第2新卒】4月中に退職する新卒さん



【新卒・キャリア】どういう人間になりたいですか?という質問

2009年04月10日

こちらの記事は、新ブログに引っ越し済みです


【新卒・キャリア】どういう人間になりたいですか?という質問


【その他】ブログネタ募集してみます

2009年04月09日
本日は、ちょっと趣向を変えてみました。


このブログは、
採用や面接、働くことや、人事、なんかに関することで

私が書きたいなと思ったことを、
書きたいときに、
書きたいように書く、

というスタイルでやってます。


なのですが、春まっさかりでもありますし、
ちょっと新しいことをしてみようかと思っております。


そこで、ブログネタを募集してみたいと思います。

・これについて知りたい
・これについて書いてみよ

などなど、どしどしコメントください。



基本的に、答えられないこと以外は、
ご要望頂いた順番に、すべてブログネタとして取り上げます

答えられないことは、主に以下の2点です。

・経験がないため、意見が述べられないこと。
→サクラの接ぎ木の方法を教えてください、とか。(そんな要望ないか・・)

・個人的な属性に関すること。
→どこの会社に勤めてたんですか、とか。(さすがにないか・・)


真面目に答えて欲しいS気味に答えて欲しい、などの
トーンに関するご希望も受け付けます。


件名に「ブログネタ」と入れてください。

例)

Subject :ブログネタ
Comment:「面接に派手な靴下をはいていってもいいか」
       真面目な回答求む。

とか。こんな感じでしょうか。



期限は特に決めてないですが、そこそこ集まったら終了します。


1件もなかったら、さすがにちょっと寂しいので、
たまに見て下さっている皆さん、ぜひお願いします。






【無職】派手すぎるネクタイと時計と、汚れた靴

2009年04月08日

こちらの記事は、新ブログに引っ越し済みです。


【無職】派手すぎるネクタイと時計と、汚れた靴


【新卒・キャリア】面接に落ちるのはダメ人間か

2009年04月07日
今日は、昨日の【面接官の心得】一緒に働きたいか、に書いたことの
逆視点バージョン。



面接に落ちると、
「自分はダメ人間だ・・」という気分になる。

さらに、何社も何社も受けても、何社も何社も落ちると、
更に「ああ、どうしようもないダメ人間だ・・。
オレはどこにも必要とされてないんだ・・」という気分になる。

私も経験がある。


それはダメ人間なのではなく、あなたが相手にとって、
一緒に働きたい相手ではなかった、ということだ。


同じことじゃん、と思うかもしれないが、
微妙にニュアンスが違う


あなたが「うーん、あの面接に出てた人とうまくやっていけるかなあ」
と思うのと同じように、相手も
「うーん、あの応募者の人とうまくやっていけるかなあ」
と思っているわけだ。

まあ中途の場合はそこに、スキルレベルがどうとか、
前職どういう仕事をしてたか、とかが色々絡んでくるけれど。


おとなしくてコツコツタイプの人ばっかりのチームに、
ワーワーうるさい人が入ってくるとちょっと・・、という場合もあるし、
その逆もある。

うーん、この年齢のこういう性格の人が入ってくると、
アソコとぶつかっちゃいそうだなあ、とかのバランスもある。



だから、受ける会社を選ぶときには、
「あそこ、なんかカッコいいから行きたい」ではなくて、

「あそこならこういう仕事をしていて、こういう人が欲しいはずだから、
 自分ならいけるんじゃないか。」くらいの研究はしていったほうがいい。



でないと、むやみやたらと敗戦記録をのばすことになって、
「ああ、ダメ人間なのか・・」に拍車をかけることになる。



まあそれでも、「いーや、オレはダメ人間なんだ、だから落ちるんだ」
と思ってしまう人もいると思うけど、それは別に止めません。

そうやって、落ち込んだ末に自己変革を求めるのも、
すごく大事なことだと思うので。


でも、落ち込みすぎたときには、
「私がダメ人間なわけじゃなくて、相性の問題なのよね。」
と思ってみるのもいいと思う。


【関連記事】
【新卒】もうフリーターになるしかないかな、とあきらめそうな時




【面接官の心得】一緒に働きたいか

2009年04月06日

こちらの記事は新ブログに引っ越し済み。


【面接官の心得】一緒に働きたいか




【キャリア】転職歴が多すぎて、採用されない人(2/2)

2009年04月04日
昨日の続き。


その人は、本当に転職歴がすごかったんです。

ただの飽き性?にしても、転職しすぎじゃね?というくらい。
確か、まだ30代前半の男性でしたが、20数社を渡り歩いてきていました。
(もしかしたら、本当はもっとあったのかもしれませんけど。)


しかも、職種の脈絡ナシ!


普通だと、書類選考でNGなんですけどね。
なんでかしらん、面接することになったような記憶があります。

面接前に履歴書をチェックして、
「誰や、この人の書類選考OKしたん?面接するだけ無駄やんけ。」
くらいに思ってました。


この人がですねー、実におもしろい経歴説明をしてくれたんです。


当日持ってきていた詳細の職務経歴書を見ると、
なんと、職歴がいくつかに束ねられていて、
「時代」でくくられていたんです。


細かいところまで覚えていませんが、こんな感じです。


●「悩める時代」
 自分に何が向いているのかわからず、いくつか職種を変えてみる。
 ××年?××年  ○○株式会社 ○○部署
 ××年?××年  ●●株式会社 ●●部署
 ××年?××年  □□株式会社 □□部署 

 
●「自暴自棄の時代」
 前時代の転職に次ぐ転職にも関わらず、これだというものを見つけられず、
 徐々に自暴自棄になる。仕事を変えるスピードも速まる。
 ××年?××年  ○○株式会社 ○○部署
 ××年?××年  ●●株式会社 ●●部署
 ××年?××年  □□株式会社 □□部署 
 
・・・・


みたいな感じです。

一社一社については説明はせず、「時代」でくくるという荒業でした。


これがまたですねー、ものすごくバカバカしいんですが、

ものすごくわかりやすかったんです。


で、「ようやく何かを見つけ始めた時代」みたいなのがあって、
そして御社にたどり着いたんです。雇ってください!
というアピールの方法でした。



お、おもしろいじゃないか・・・。
一社一社に突っ込む気をなくすじゃないか・・・。


まるで、
「いろんなオトコと遊んだけど、なんだか、
 最後はアナタなんじゃないかと思うの。」
と、いかにも遊んでる風のお姉さんに告白されたような気になりました。



ああ、この人は、職務経歴書だけを見るとロクデナシみたいだけど、
(いや、実際にはロクデナシなのかもしれないけど)

やっぱり色々悩みがあって、必死でその時その時に決断して、
結果、こうなっているんだなー、と思いました。

実際に会ってみてよかったな、と思いました。



だから、職歴多すぎて説明に困る人がいたら、
ぜひこの手段を使ってみてください。

あ、でも、くれぐれも、お堅い会社の面接の場合はやめといたほうが。



あ、そして、ちょっとイイ話しておいて、なんなんですが、
この人が最終的に採用されたかどうかは、記憶にないんですけど。


【関連記事】
【キャリア】転職歴が多すぎて、採用されない人(1/2)
【キャリア】職務経歴書のコツ






【キャリア】転職歴が多すぎて、採用されない人(1/2)

2009年04月03日
いわゆる転職を繰り返す、ジョブホッピングというやつです。
(ジョブホッパーと呼ぶらしい)


まあ、あれですね。
30代前半で、履歴書に社名が6、7社以上あると、
採用担当者からは警戒されます。
「うわー、転職多すぎね?」となります。


保守的な企業の場合は、転職回数が多いと思ったら、
それだけで書類選考NGになったりします。


例外を言えば、専門職系の場合はそうでもありません。

IT系の技術職なんかですと、こういうのは普通ですし、
人事もある意味においては専門職ですので、こういう人もいます。

だから、別に理由が説明できる人はいいんです。


そもそも自分の仕事が、一社にずっといることではなく、
転職することによってよりスキルが磨かれていくことや、
その会社に転職した理由が説明できれば、それでいいと思います。


問題は、理由を説明できないジョブホッピングの人です。

・飽きた
・なんかヤダ
・オレにはもっといい仕事があると思った

などなど、
あんまり胸をはれない理由
転職を繰り返している場合です。


自分の履歴書をシゲシゲと眺めて、
「ああ、説明できない・・」と落ち込んでいらっしゃる方も
多いのではないかと思います。


そんなアナタに、私が昔出会った応募者で、
斬新な経歴説明をした人がいたので、その方のことを次回ご紹介します。


【続き】
【キャリア】転職歴が多すぎて、採用されない人(2/2)

【無職】いつ入社できますか?

2009年04月02日
採用担当をしていた頃、
「今は無職」な人を採用することもよくありました。


私は面接官もやってましたが、採用が決定した人に対して、
内定通知書なるものを渡して、色々説明する、
という面談の担当もしていました。


一番の焦点はですね、
「いつ入社できますか?」
ということです。


もちろん、こちらとしてはすぐにでも入社して欲しいです。
企業が中途採用をするときには、基本的にそうです。
すぐにでも!来て欲しいんです。


まあ、とはいえ、明日からってわけにはいかないと思うので、
10日後、来月の1日から来てくれないかな。
どうかな?ん?来るよね?
だって、今働いてないでしょ。すぐ来れるでしょ。ニコニコ。


でも、たまにですね、いるんです。

面接の場では、「すぐにでも働きたいっス!」とか言ってたくせに、
採用がほぼ決定した段階で、

あのー、入社までに2ヶ月くらい時間欲しいんスけど。

とかいう人が。


(ココから心の声)

ハア?アホか!今まで散々無職生活しといて、この段階になって、
また2ヶ月もぶらぶらする気か?

い、いや、興奮してはいかん。
やむにやまれぬ事情があるのかもしれない。

(ココまで心の声)



えーと、何?2ヶ月待って欲しいっていうのは、どうしました?
こちらとしては、すぐにでも、と思っているんですけどね。


え?旅行に行きたい?
今まで生活の不安で行きたかったけど、行けなかったから?

え?両親も連れて、親孝行してきたい?
今から予約するから?2ヶ月くらいみないとダメかなって?


(ココから心の声)

フーン、まあね、親孝行はね。したほうがいいですしね。
まあね、悪いことじゃないよね。

(ココまで心の声)



あー、そう。ふーん。まあね。そうか。うん、残念。


(ココから心の声)

あれ、でもこの人って、2ヶ月も待つほどの人材だっけ?
この人を採用しても、2ヶ月待たなくちゃいけないんだったら、
Aさんは、すぐに来れるって言ってたような気がするなあ。

(ココまで心の声)



と、いう状況に陥ることになるので、
採用が内定してから入社までに時間をあけたかったら、先に言っておけよ

という話。


そして万が一、「ちょっと時間が欲しい」と言ったときの、
採用担当の顔が何かを考えている風だったら、

すぐに入社できる違う誰かと比較して、
値踏みをはじめている証

という話。

【新卒・キャリア】面接でウソをつく必要があるか(2/2)

2009年04月01日
昨日の続き。


面接の場でウソをつくと、こんなことになりかねません。


●全く興味のない仕事なのに、「ものすごく興味があります!」

→やってみて実はおもしろかったらいいけど、本当に興味が持てなくて落ち込んでいく。


●できれば一人でいたいタイプなのに、「チームワーク大好きっす!」

→チームで営業成績をはかられる部署に配属され、人間関係でぼろぼろになっていく。


●お金にはたいして執着ないのに、「稼ぎまくってみたいっす!」

→誰かを蹴落としてでも、だましてでも稼いでくる、という方針の会社で
  肉食動物みたいな人たちと一緒に働いて、ダメ人間の烙印を押される。


大変悲観的な例ですが。


個人的には、
自分の体験・経験を多少誇張して伝えたりするのは
別に問題ないと思いますが、
全く自分と違う人格を装うようなウソは
やめておけ、と思います。



あ、でもちなみに、誇張が問題ない、というのは、面接官の立場からの考えです。

面接の場でウソが露呈しやすいからです。
ウソだってわかりやすいんです。


「ほう、リーダー的立場、とおっしゃいましたが、具体的にはどのように?」
「ほう、キャリアアップしたいから転職、何がきっかけでそのようにお考えに?」


ポイントを掘り下げていけば、まあ大体、誇張表現はそれとわかります。


だから、用意周到に準備できていないんだったら、
こういう誇張的なウソもつかないほうがいいです。

ウソをついたら、働き出してからもそのウソを突き通す
気合覚悟がいります。

そうやって、自分に渇を入れて暗示をかける、というのも
ひとつの手かもしれませんが。
(結果がうまくいけばね。)


だけど、仕事観にしても、過去の経験にしても、

ウソをつかないのが一番楽だし、
ウソをつかないでもらった採用決定の連絡が一番嬉しい、


と思います。


ありのままの自分を伝えて、
ありのままを受け入れてもらえるのが一番いいです。



ちょっとキレイゴトっぽいですけど、本当にそう思います。



【関連記事】
【新卒・キャリア】面接でウソをつく必要があるか(1/2)
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