【無職】無職の理由(その2)

2009年03月19日
昨日の続き。

無職だった理由説明の想定2つ目、
その2)働く意味について考えていた編 です。


その2)働く意味について考えていた編

応募者:30台前半の男性。
     IT系の企業を退職して、その後無職。
     1年間くらいの無職期間を経て、正社員として応募。



私:     「えー、前職を退職されて、結構期間が経っていますが、
        この期間は何をされていましたか?」

応募者:  「うーん、そうですね。最初は、ちょっとゆっくりしようと思ってました。
        その後、今後どうしていこうかな、とか、働く意味について考えたりして、
        まあ気づくと1年経っていたという感じでしょうか。」


私:     「ほう。働く意味について考えていた・・・ですか。」

応募者:  「はい、なんだかちょっとお恥ずかしいのですが・・。
        前職は、とにかく忙しかったんです。

        もう本当に、猛烈に忙しかったんです。
        ノートPCを会社から貸与されてましたし、時間で働くレイヤーでも
        なかったので、本当に24時間、365日働いていました。」


私:     「少し疲れてしまった、ということですか?」

応募者:  「それもありますが、ちょっと落ち着いて考えたかったんです。

        こんなペースで働いて、そうまでして手に入れたいものがあるか、
        お金のためか?ポジションか?と。」


私:     「なるほど・・・。で、答えは出たのですか?」

応募者:  「そうですね。私は、そりゃあお金もポジションもそこそこに欲しいけど、
        そのためだけに働いているわけじゃないな、と気づきました。

        前職は、割とそういうものに貪欲な人ばかりが
        周囲にいる環境だったので、自分もそうなんだと
        思ってしまっていたのですが、そうじゃないということがわかりました。

        なんというか、単純に尊敬できる経営者の近くで、
        人に誇れる仕事をしたいなあ、と思ったわけです。

        キレイごとに聞こえるかもしれませんけどね。」


私:     「正直、不安はなかったですか?無職の期間に。」

応募者:  「ええ、それはありましたよ。このままずっと働けない
        かもしれないなあ、とか。

        でも、無職って、やってみるとそれほど悪いものじゃなかったです。

        私はそれまで、ずっと仕事仕事で来たので、『無職なんて』と
        思ってた部分もあったのですが、
        うん、なんか別の見方もできるようになりましたよ。

        あとは、自分はお金を稼ぐためだけだったら、
        大抵のことはソコソコできる、という自信もありましたしね。」




まあ、こんなような内容だった。

心の中では、なんか自信満々だな、オイ
と思う部分もないではなかったが、

うらやましい  (´c_` )ホー

という気持ちが大半だった。


無職の人というのは、基本的に必死だ。
そりゃそうだ、明日をも知れぬ身の上だから、必死で当然だ。

それがこの応募者は、なんだこの余裕は!と驚くような人だった。


仕事を辞めて1年間、働く意味について考えていた、なんて
超ど級にセレブなセリフだ。(1歩間違えれば、イヤミ。)


今になって思えば、あれはご本人の精一杯の演技だったのかもしれない。
本当は早く仕事を見つけなきゃ、と焦りでいっぱいだったのかもしれない。


しかし、ペーペー採用担当者だった当時の私に、

「そ、そうか・・。
無職だからって、みんながみんな怪しいわけじゃないんだな・・」

と思わせるくらいには、優雅な演技だった。



無職の理由を説明するのに困ったら、
そんな優雅さを演出してみるのもいいかもしれない。



ブログ更新、3日間休みます。
次回の更新は23日(月)。

記事UPを待っていて下さる人がいるかは不明だが、一応メッセージ。






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