【面接官の心得】周囲への感謝がない人は採用しないほうがいいと思う事

2011年12月16日

久々の面接官の心得シリーズです。

絶対に採用しないほうがいいのはどんな人ですか
と聞かれたら、こう答えます。

周囲への感謝が微塵も感じられないタイプの人です。


新卒さんの場合には、ちょっと当てはまらないかなとも思いますが。
20代前半で、両親や友人への感謝の言葉を口にする人もいるにはいますが、大抵はまだ実感できていなかったり、言葉にするのが恥ずかしかったりしますしね。

しかし、30歳を超えた人のキャリア面接なんかで、今まで自分が働いて来た会社や環境、同僚や上司への感謝の念がまったくもって感じられない人の場合は、難ありです。


もちろん、仕事の場ですから、周囲がどうというよりは自分がどれだけ頑張れるか、どれだけ努力したかということが、直接的には結果につながります。

とは言え、ある程度普通に、真面目に仕事をしていれば、周囲の人から助けられたり助けたりすることはあるものです。別にそんなに劇的に助けられなくてもね。多少はあるものです。



たいていの会社はチームワークが基本であるという前提に立って考えてみると、周囲への感謝が全く感じられない言動であったり、前職に対して悪口雑言しか口にしないような人の場合、転職してきても、同じような状況を繰り返す可能性があります。


なぜなら、その人自身が不満を抱いていた以前の環境は、その人自身が作り出していたものだからです。


敵をつくりやすい人と、味方をつくりやすい人、どちらが成果をあげやすいかと言えば、もちろん後者です。
「敵をつくりやすい人」の代表格が、周囲に感謝できない人だと思うのです。


まあ要するに、面接の場で、前職をこきおろすような人を採用するのはやめとけ、って話です。




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【面接官の心得】面接にお茶をだすべきなのか

2011年05月12日
その昔、悩んだ事がありました。

面接にお茶をだすべきなのか?


面接を受ける側の気持ちになって考えてみると、あったほうがいいのはもちろんです。話してると喉乾きますからね。合間で潤したくなります。


でも、面接を実施するほうの身になってみると、面接の度にお茶をだすっていうのは、結構大変です。
特に、頻繁に募集をかけているような企業だったり、集中的に面接を実施したりしていると、その度に誰かが席を立ってお茶を入れ、持って行き、終わった後には片付ける、となると人的コストが結構かかります。



きっぱり「面接にお茶は必要ない。お客様じゃないんだし」と割り切ってしまえばいいのですが、なかなかそうもいかないのです。

なんというかこう、「あ、お茶どうぞ」と言って、お互いに一口お茶をすすったりすると、なんというかこう、雰囲気が和んだりするので、アイスブレイクにはちょうどいいのです。

というのは言い訳で、何より、面接官も喉が渇くのです。



まあそんなわけで、私がせっせと面接をしていた頃は、「使い捨てのカップでいいから」ということで、採用アシスタントの方にお茶を出してもらってました。

しかし、キャリア採用の面接となると、応募者の方が仕事が終わった後に面接に来ることも多いのです。
となると、定時外で採用アシスタントの方も帰っている時間だったりします。


そんなときは、自分でお茶をくんで持って行ってました。
でも、お茶を出しに行って、一回戻って書類を手にして、もう一度行く、となるとこれまた往復の時間がもったいない。

というわけで、応募者の方の書類を小脇にはさみ、お盆を持ち、ドアをあけて会議室に入っていっていました。ドアを足でヒョイッと閉めてみたりなんかして。


当時はあまり気にしてませんでしたが、入って来た面接官にいきなりドアを足で閉められたら、ハア?って思いますよねえ。そんな人に、面接での服装がどうとか、態度がどうとか、言われたくないですよねえ。


まあ、応募者の方の緊張をほぐすには、多少役立ったかもしれません。こじつけですけど。






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【面接官の心得】面接官って誰にでもできるんですよね

2011年04月22日
採用担当者というのは、往々にして人事担当者の中では地位が低かったりします。
地位と書くと、ちょっとストレートすぎるかもしれないので、年収のランク、と言い換えるといいかもしれません。


その理由としては、基本的に「面接官って、誰にでもできるじゃん」という考え方があります。

自分が採用担当者をやっていた頃には、こういう考え方に対しては猛烈に反発していましたが、今になって振り返ってみると、そうだよなあ、と思う部分が多々あります。


面接官になる、ということに対して、「不適性」というのは、確かにあるかもしれません。
ただ、たいていの人はそれなりの適性があるように思います。


誰でも、日々生きていく中で、誰かと出会い、知り合いになり、会話をします。
よっぽど出会った人の人数が少なければ別ですが、それなりに、相手がどういう人なのかを判断する能力は誰にでもあるものだからです。



面接官というのは、その人がこの会社で働くのにふさわしいかどうかを決める、非常に重要な役割ですが、その実、判断基準はあいまいで、その基準を客観するのは難しいです。



人って、基本的に、いい意味でも悪い意味でも底知れないものだと思っていますが、
その対象を客観的に判断するって、そりゃあまあ難しくて、それを仕事にするにはあまりあるほど難しいんですよね。(変な言い方ですが)



だからこそ、面接官って誰にでもできるんじゃないだろうかと思う今日この頃です。




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【面接官の心得】採用部署のメンバーに面接同席してもらうときに気をつけるべき事

2010年12月14日
今日は、面接官の心得シリーズなのですが、
今まで書いて来たような「普段面接をしていない人が、面接官をすることになったときの心得」ではなくて、人事向けの心得です。


採用部署のメンバーと一緒に面接をする、というのはよくあることです。

特定部署の人員を補填する意味で行う中途採用面接の場合には特に、人事だけで面接を行うケースよりも、部署メンバーと一緒に行っていく手法のほうが一般的だと思われます。

当然、ある程度固定のメンバーと何度か一緒に面接を行っていくことになるのですが、そのときに気をつけなければならないことについてです。


まあ、部署代表として面接官として出席されるので、全くのぺーぺー平社員が登場する、ということはなく、いわゆる課長職とか、課長代理職、のような人が面接に登場するのが一般的なのですが、ここで気をつけなければならないのが、その人に対する周囲の評価はどうなのか、という点です。


まあですねえ、なんというか企業の中の手練手管、みたいな感じであまり胸を張って言える事柄ではないのですが、そこそこの規模の企業で、そこそこのポジションについている人であっても、
周囲から120%の信頼を得ている、上司からも部下からも他の部署からも、仕事面でも人柄でも、という人物はまれな存在であって、人間であるからには何かしらの欠点はあるはずなのです。

とは言え、一緒に何人かを面接していったりしていくと、その相手の人物評や、その相手が求めている人物像に、やっぱりそれなりに影響は受けて行くものです。

「一緒に面接をしている人が求めているような人」を採用するだけなら、それはまあそんなに難しくないのですが、場合によってはなかなかそうもいかないわけなのですね。



人事の仕事っていうのは、まあかっこよく言うと、
「事業を推進していく上で必要な人的資源を確保する」ことが重要だったりします。特に中途採用の場合。(いや本当にかっこよく言ってみましたけど)


なので、例えばですが、その部署に本来、経営陣から期待されている役割と、実際にその部署で働いている人たちが認識している自部署の担うべき役割について認識のGAPがあった場合、その部署で働いている人たちの視点で採用活動を行うと、実際に採用した人の果たせる役割は前者にはほど遠いものになるのは明らかです。

それは、採用された人が悪いわけではなくて、採用する側がどういう課題を念頭に採用活動を行ったかによって変わってくる部分ですから、もちろん採用側の問題なわけです。



まあ、そこまで致命的な乖離があった場合には、そもそも中途採用が云々の前に、そのGAPを埋めるような努力をしておかないとダメなのですが、人事としては

この部署/人が 採用したがっている人物像は、それで本当に会社として間違いないのか?


という疑いの目を持って、やっていかないといけない、というわけなのです。



簡単に言うと、窓際に座っている課長代理さんが、「彼はいいねえ」と言ったからと言って、採用してもいいのか、ということです。
(ま、窓際族の方が、面接に登場してくる可能性は少ないとは思いますが)
だから、面接に一緒に出ている人の「いいね!」を信頼してもいいかどうか決めるためにも、少なくともその人に対する周囲の評価は事前に頭に入れておいたほうがいいですよ、というわけです。



こういうことを考えると、人事にとっての本当の意味での「お客様」は、いわゆる社員ではなくて「経営陣」だったりするんだよなあ、と思ったりする訳です。


あ、なんだか長くなってきたので今日はこのあたりで。





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【面接官の心得】人事は何を積み上げているのか

2010年04月04日
普通の仕事は、経験が長くなればなるほど
スキルが積み上がっていって、
他の人ができないことができるようになるものですが、
人事の仕事をしていると何が積み上がっていくんでしょうかね?という話。


こんな記事を読んだのです。

腐った感じの人事面接官



たくさんの人に面接で会っていると、
ある程度、人のパターンがジャンル分けされていきます。
特に学生さんなんかの場合は、そんなに多くのパターンがあるわけではありませんし。


経験が増えれば増える程、このパターンは数が増えて固定化されていって、
それがある意味幅の広さでもあるわけなのですが、
どこにもあてはまらないパターンの人が出て来たときは、
非常に落ち着かない気持ちになります。



「あれ?こいつはAかな?Bかな?AとBの複合パターンかな?」ってね。



その人がどのタイプなのか、ということがパターンで判別できるようになると、
その人に対してどういう対応を取れば、どういう反応が返ってくるか、
ということもパターン化できるようになってきます。


そのパターン化を、相手をやる気にさせたりすることに使うなら
まあいいと思うのですが、

そのパターンを使って遊んでいる、というケースですね。
この「腐った感じの人事面接官」の方は。


ああー、いますね、こういう人って。という感じです。


まあ、私も面接官をしていた頃は、こういう傾向がなきにしもあらずだったので、
あんまり偉そうなことは言えないんですけど。




でも、最近つくづく思うんですよね。

どれだけパターン化できていると思っても、
それは自分の未熟さの上に成り立っているものだな、と。




法則ができあがっていて、それのとおりにやれば相手を操れるなら、
これほどたわいない事はありませんが、なかなかそうは行きません。


相手に何かをしてほしいと思ったら、
相手に何かを気づかせたいと思ったら、
同じだけの重荷を自分も背負いつつ、
同じだけの傷を自分も追わなくてはいけません。



それをせずに、相手を操っていると勘違いして喜んでいるのは、
悪趣味でありつつも一時的には楽しいかもしれませんが、

実際のところは相手の人生に対して
何も与えてもいないし、何も奪ってもいないし、
結局のところ何もしていない、空虚なことだと思います。



今日はなんだか意味不明なことをつらつら書いてしまいました。
わけわかんなかったらスミマセン。



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