【障害者雇用】「障がい者の方向け証明写真サービス」
2010年01月18日
今日は小ネタ。
うーむ、なるほどさすがだな、と思うサービスを見つけました。
障がい者の方向け証明写真「ハーモニープリント」サービス開始
これ、障害者の方だけでなくて、
超ど田舎在住の人とか、出歩くのがおっくうなお年寄りとかも
使えると思うんですよ。
新しい事を思いつくかどうか、ということは、
現状に不自由を感じるかどうか
にかかっていると思います。
かのエジソンは、超がつくほどのモノグサだったという説もありますし。
意外と仕事では、なんでも文句を言わずに黙々とこなす人よりも、
「なんでこんな事しなきゃいけないんだろ?」と考える人のほうが、
大きな飛躍を遂げることができたりします。
そういう意味では、障害者の方というのは、
ある意味、「思いつく」アドバンテージを持っているわけなのだな、
としみじみ思うわけなのです。
ちっ、不便だぜ!と思ったときに、
仕方がない、と受け入れるのは結構簡単なのですが、
こういう風にあるべきだ!と貫き通す力って、しんどいけど大事だよなあ、と。
小ネタでした。
【関連記事】
【障害者雇用】いわゆる特例子会社というもの
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【障害者雇用】いわゆる特例子会社というもの
2009年08月29日
今日は、ちょっと小ネタ的に障害者雇用の話。
障害者手帳を持っていて、
障害者雇用枠での就職を目指している人の中でも
この制度を知らない人もいるかもしれないので、ご紹介です。
特例子会社
という制度について。
以前もご紹介したとおり、
「常用雇用労働者数」(簡単に言うと社員)が56人以上の企業は、
その1.8%以上の障害者の方を雇わなくてはいけない、
という事実は人事担当者、
あるいは企業の社長さんにとって結構な負担でありまして、
申告の時期が来ると、毎年悶々としているわけです。
障害者雇用をやれやれってお役所は言うけど、
うちの会社で普通に働けるような障害の程度の人を探すのがまず難しいし、
おまけにそういう軽度の障害の人は、
もっと条件のいい大企業にいっちゃうんだよ・・
ああ、あと何人採用しなきゃいけないんだ?10人?
無理だよー。必死でやって、3ヶ月に1人採用できるかどうかだぜ?
ああ、でも「人にやさしい企業」とかうたっちゃってるから、
障害者雇用が進んでいないなんて社外にばれたら、
ほんと笑いモノだよなあ・・。
というような、人事担当者の悩みをすっきりさっぱり解決できるのが、
特例子会社の制度です。
これは、子会社をつくって、その子会社が一定の条件を満たせば、
その会社での障害者雇用数を親会社分としてカウントしてよろしい、
という制度です。
つまり、障害者雇用のための会社を作っちゃえ!
というわけです。
工場系の企業であれば、軽作業をまとめた会社をつくったり、
企画系の企業であれば、総務・経理などの業務をまとめた会社をつくったり、
ということが多いようです。
まあ、会社をひとつ立ち上げるわけですから、
相当にパワーはかかりますが、
立ち上げてしまいさえすれば、
もうダラダラと障害者雇用率が低いことについて悩まなくてもすむわけです。
そんなわけで、一部上場企業なんかは、
よくこういう会社を別に作っています。
そしてまた、特例子会社での採用の場合には、
障害を持つ方にとっては、結構メリットが大きいです。
当然、それを目的としてつくった会社なわけですから、
お金のある企業だと、下肢障害の人を採用しやすくするために設備を整えてたり、
仕事もハードワーク過ぎず、デスクワークが中心、みたいなね。
リクルートの子会社の、リクルートオフィスサポートあたりが有名ですかねえ。
ただですね、こういう特例子会社に応募しようかな、
と思ったときに気をつけなければいけないのは、
条件は非常に良いが、
やりたいことを仕事にできるかというと、そうでもないこと
だと思っています。
条件はですね、申し分ないですよ。働きやすいことは間違いないです。
ただ、仕事内容そのものに対してコダワリを持っている人の場合は、
ちょっと物足りないかもしれません。
あとは、障害云々関係なく働きたい、と思っている人の場合も。
周りにいるのは障害者手帳を持った人が多く、
携わる仕事は、「これは特例子会社に」と取り分けられた仕事です。
だから、自分がどういう風に働きたいのか、ということと合わせて、
どこかの企業に応募するときには、
それが特例子会社なのかそうでないのか、チェックするといいと思います。
要は、自分がどういう風に働きたいのか、ということが重要です。
【関連記事】
【障害者雇用】人事担当が恐れおののく障害者雇用制度
【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(1/2)
【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(2/2)
【障害者雇用】心の病が理由で就職・転職できない人
2009年04月27日
ここ最近、つらつらとうつ病や障害者雇用について
書き連ねてきたわけですが、
要するに、
・障害者雇用は企業にとってハードルが高い →コチラ
・うつ病など精神疾患にかかった人は、就職・転職のハードルが高い →コチラ
というわけです。
もし、精神疾患を患いつつ、就職先がなくて困りに困っているのであれば、
精神障害者保健福祉手帳なるものを受け取って、
障害者雇用枠での就職・転職を
狙うのも一つの手です。
ただ、精神疾患の場合、どれくらいのレベルだったら
障害者手帳が取れるのか、というのはよくわからないので、調べてみてください。
あ、でも、うつ病は治る病気ですから、
うつ病単体だと、ちょっと難しいのかもしれません。
ちなみに、「障害者なんだから、障害者手帳をとれ」とか
言いたいわけではありませんので、あしからず。
認定を受けることでのメリットもありますが、
当然それを「持っている」という心の負担もあると思いますので。
さらにちなみにですが、精神疾患系の障害者手帳を持つ方を採用した場合に、
「障害者雇用」としてカウントしてもよくなったのは、2006年からです。
ホント結構最近です。
別に「障害者」ではなかったとしても、
メンタルが不安定な方を、きっちり受け入れられるような懐の深い企業が
多くなるのが一番いいですが、
この不況によって、企業のそういう対応が
さらに先送りになる感じも大いにあります。
それぞれが、できることを精一杯やったら、それでいいじゃん
と思ってみたりもしますけど、
最近は、全員が血を吐く思いで頑張らないと、どうにもならないんです
っていう会社もたくさんありますしね。
なかなか難しいです。
書き連ねてきたわけですが、
要するに、
・障害者雇用は企業にとってハードルが高い →コチラ
・うつ病など精神疾患にかかった人は、就職・転職のハードルが高い →コチラ
というわけです。
もし、精神疾患を患いつつ、就職先がなくて困りに困っているのであれば、
精神障害者保健福祉手帳なるものを受け取って、
障害者雇用枠での就職・転職を
狙うのも一つの手です。
ただ、精神疾患の場合、どれくらいのレベルだったら
障害者手帳が取れるのか、というのはよくわからないので、調べてみてください。
あ、でも、うつ病は治る病気ですから、
うつ病単体だと、ちょっと難しいのかもしれません。
ちなみに、「障害者なんだから、障害者手帳をとれ」とか
言いたいわけではありませんので、あしからず。
認定を受けることでのメリットもありますが、
当然それを「持っている」という心の負担もあると思いますので。
さらにちなみにですが、精神疾患系の障害者手帳を持つ方を採用した場合に、
「障害者雇用」としてカウントしてもよくなったのは、2006年からです。
ホント結構最近です。
別に「障害者」ではなかったとしても、
メンタルが不安定な方を、きっちり受け入れられるような懐の深い企業が
多くなるのが一番いいですが、
この不況によって、企業のそういう対応が
さらに先送りになる感じも大いにあります。
それぞれが、できることを精一杯やったら、それでいいじゃん
と思ってみたりもしますけど、
最近は、全員が血を吐く思いで頑張らないと、どうにもならないんです
っていう会社もたくさんありますしね。
なかなか難しいです。
【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(2/2)
2009年04月26日
【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(1/2)の続き。
?1、特別の配慮を必要としない障害者の人は、ひくてあまたである。
2、障害者の方をどう捉えたらいいかわからない。
私が障害者雇用の担当をしはじめた最初の頃、特にとまどったのは2、でした。
どう考えたらいいのか、わからないのです。
障害者雇用をせっせとやっているとですね、色々な方に出会います。
特別な配慮も必要ないし、見ただけではそれとわからないような
障害をお持ちの方もたくさんいらっしゃいます。
「自分は確かに障害者ではあるけれど、大抵のことは、他の人と同じようにできるし、あまり特別待遇されたりするのは嫌だ。同じように働き、同じように評価されたい。
本当を言うと、障害者雇用枠で入社するのさえ嫌だ。でも、自分の実力ではなかなか雇ってもらえない。だから、言い方は悪いけど、今は障害者であることを利用しようと思う。
ちゃんとビジネスマンとして成長して、障害者云々関係なく働きたい。」
こういう方もいます。すばらしいです。
障害者であることを利用する、
とか言っちゃうあたり、すごいです。
こういう方に出会えたら、一も二もなく、即採用!です。
混乱するのは、想定以上の配慮を必要とする方です。
私が担当をしていた頃に、採用した方がいらっしゃいました。
30代半ばの男性で、内臓の疾患(大変アバウトな言い方ですけど)か何かで
障害者手帳をお持ちの方でした。
確か、発作さえ起こらなければ普通の状態なわけです。
あと、体力的に無理をしなければいい。
履歴書には、超一流企業の名前がズラっと並んでいました。
その時点で、若干ひっかかるものはあったのですが、
まあ、なかなかこういう人にも出会えないしな、ということで採用が決まりました。
仕事は、それほど難しくありません。
どっちかっていうと、派遣さんたちがやってる仕事と同じレベル。
ご本人に対してちょっと失礼だよなー、と思ってたくらいです。
だから、最初はこの仕事で様子を見て頂いて、
徐々に他の仕事も増やしていきましょうねー、なんて話をしていたくらいです。
でもですね、彼はその仕事ができなかったんです。
なんていうんでしょう。
まず、メモしない、忘れる、期限を守らない。
そして、そのことを聞かれると、
「自分は障害者なのに、どうしてそんなに責めるんだ!」と言う。
うーん、難しいなー、と。
障害の内容は内臓の疾患だし、メモとらないのとは関係ないぞと。
ああ、人格も不安定だとは思わなかった・・・。
ああ、それで、あんなに超一流の会社に就職したのに、
どこも2年も経たずに退職してたんだなー、と納得しました。
自分の障害のことを、
障害者扱いされたくない、と思っている方もいれば、
障害者なんだから普通以上に配慮して欲しい、と思っている方もいます。
当たり前なんですけどね。
応募者の人が色々なのと同じように、
障害者雇用の応募者の人も色々なわけです。
そのことに気付くまで、ちょっと時間がかかりました。
?1、特別の配慮を必要としない障害者の人は、ひくてあまたである。
2、障害者の方をどう捉えたらいいかわからない。
私が障害者雇用の担当をしはじめた最初の頃、特にとまどったのは2、でした。
どう考えたらいいのか、わからないのです。
障害者雇用をせっせとやっているとですね、色々な方に出会います。
特別な配慮も必要ないし、見ただけではそれとわからないような
障害をお持ちの方もたくさんいらっしゃいます。
「自分は確かに障害者ではあるけれど、大抵のことは、他の人と同じようにできるし、あまり特別待遇されたりするのは嫌だ。同じように働き、同じように評価されたい。
本当を言うと、障害者雇用枠で入社するのさえ嫌だ。でも、自分の実力ではなかなか雇ってもらえない。だから、言い方は悪いけど、今は障害者であることを利用しようと思う。
ちゃんとビジネスマンとして成長して、障害者云々関係なく働きたい。」
こういう方もいます。すばらしいです。
障害者であることを利用する、
とか言っちゃうあたり、すごいです。
こういう方に出会えたら、一も二もなく、即採用!です。
混乱するのは、想定以上の配慮を必要とする方です。
私が担当をしていた頃に、採用した方がいらっしゃいました。
30代半ばの男性で、内臓の疾患(大変アバウトな言い方ですけど)か何かで
障害者手帳をお持ちの方でした。
確か、発作さえ起こらなければ普通の状態なわけです。
あと、体力的に無理をしなければいい。
履歴書には、超一流企業の名前がズラっと並んでいました。
その時点で、若干ひっかかるものはあったのですが、
まあ、なかなかこういう人にも出会えないしな、ということで採用が決まりました。
仕事は、それほど難しくありません。
どっちかっていうと、派遣さんたちがやってる仕事と同じレベル。
ご本人に対してちょっと失礼だよなー、と思ってたくらいです。
だから、最初はこの仕事で様子を見て頂いて、
徐々に他の仕事も増やしていきましょうねー、なんて話をしていたくらいです。
でもですね、彼はその仕事ができなかったんです。
なんていうんでしょう。
まず、メモしない、忘れる、期限を守らない。
そして、そのことを聞かれると、
「自分は障害者なのに、どうしてそんなに責めるんだ!」と言う。
うーん、難しいなー、と。
障害の内容は内臓の疾患だし、メモとらないのとは関係ないぞと。
ああ、人格も不安定だとは思わなかった・・・。
ああ、それで、あんなに超一流の会社に就職したのに、
どこも2年も経たずに退職してたんだなー、と納得しました。
自分の障害のことを、
障害者扱いされたくない、と思っている方もいれば、
障害者なんだから普通以上に配慮して欲しい、と思っている方もいます。
当たり前なんですけどね。
応募者の人が色々なのと同じように、
障害者雇用の応募者の人も色々なわけです。
そのことに気付くまで、ちょっと時間がかかりました。
【障害者雇用】なぜ障害者雇用が難しいか(1/2)
2009年04月25日
障害者雇用って、本当に難しいんです。
理由は色々ありますが、
私が「むずかしいなー」と思っていた理由は、主に2つです。
?特別の配慮を必要としない障害者の人は、ひくてあまたである。
?障害者の方をどう捉えたらいいかわからない。
ちなみに、今日のブログで言うところの「障害者の方」というのは、
障害者手帳を持ってる方、という意味です。
今日は?についてです。
たいていの企業は、法定雇用率に届いていなくて、
ハローワークにチクチクつつかれています。
どこの会社も、結構必死で採用しようとしています。
でも、例えば耳が聞こえない方、とか、目が見えない方、とか
になってくると、働いて頂くのに、色々と配慮を必要とします。
「人」に関する配慮だけでなくて、
オフィスの環境やら、PCのソフトやら、色々と必要とします。
準備が必要だし、入社して頂いた後、仕事の仕方も工夫が必要です。
だから、実績のない企業は尻込みします。
まずは、「普通に働ける人」にきてもらおう、ということになります。
障害者の方のために、雇用を作り出すのではなくて、
今、自分のところの社員が普通にやってる仕事を普通にできる人を
障害者雇用枠で採用しよう、というわけです。
まあ、例えばあんまり日常生活に影響のでない、
体の中の疾患だったり、ちょっと足が不自由、とか、そういう類の障害ですね。
そういう人とめぐりあえて採用できると、
企業側にとってはものすごくラッキー!です。
とはいえ、どこの会社も考えることは同じです。
そういう、障害の程度が軽かったり、特段の配慮を必要としない方は、
ものすごく市場価値が高くなります。
超大手企業が、高給と安定にものを言わせて
ガサっと採用してしまったりします。
だから、障害者手帳を持っているけれど、
割と普通に生活できるし、仕事も普通にできるよ、
という方は、ますますもって企業側から見て倍率が高くなります。
超高倍率なのです。
大企業ならともかく、ちょっとした企業では、
なかなか採用ができないわけです。
そして、ますますハローワークあたりにチクチク言われるわけです。
(明日に続く)


理由は色々ありますが、
私が「むずかしいなー」と思っていた理由は、主に2つです。
?特別の配慮を必要としない障害者の人は、ひくてあまたである。
?障害者の方をどう捉えたらいいかわからない。
ちなみに、今日のブログで言うところの「障害者の方」というのは、
障害者手帳を持ってる方、という意味です。
今日は?についてです。
たいていの企業は、法定雇用率に届いていなくて、
ハローワークにチクチクつつかれています。
どこの会社も、結構必死で採用しようとしています。
でも、例えば耳が聞こえない方、とか、目が見えない方、とか
になってくると、働いて頂くのに、色々と配慮を必要とします。
「人」に関する配慮だけでなくて、
オフィスの環境やら、PCのソフトやら、色々と必要とします。
準備が必要だし、入社して頂いた後、仕事の仕方も工夫が必要です。
だから、実績のない企業は尻込みします。
まずは、「普通に働ける人」にきてもらおう、ということになります。
障害者の方のために、雇用を作り出すのではなくて、
今、自分のところの社員が普通にやってる仕事を普通にできる人を
障害者雇用枠で採用しよう、というわけです。
まあ、例えばあんまり日常生活に影響のでない、
体の中の疾患だったり、ちょっと足が不自由、とか、そういう類の障害ですね。
そういう人とめぐりあえて採用できると、
企業側にとってはものすごくラッキー!です。
とはいえ、どこの会社も考えることは同じです。
そういう、障害の程度が軽かったり、特段の配慮を必要としない方は、
ものすごく市場価値が高くなります。
超大手企業が、高給と安定にものを言わせて
ガサっと採用してしまったりします。
だから、障害者手帳を持っているけれど、
割と普通に生活できるし、仕事も普通にできるよ、
という方は、ますますもって企業側から見て倍率が高くなります。
超高倍率なのです。
大企業ならともかく、ちょっとした企業では、
なかなか採用ができないわけです。
そして、ますますハローワークあたりにチクチク言われるわけです。
(明日に続く)
