【無職】「待遇がいいから」は志望動機として認められない

2009年08月22日

昨日の部分的に続き。


仕事を探している人、それもできるだけ早く働きたい人が、
どの求人に応募するかを決める際には、
そこに掲げられている「条件」が自分の希望とあうかどうかが重要です。

同じような仕事なら、給料が高い方がいいし、
同じような給料なら、ハードワークすぎない環境がいい、
というのは、結構あたりまえのことです。


ただ、こういった条件面で応募先企業を絞り込んでいって、
運良く面接にたどり着いた場合、
必ずこの質問への回答に窮するでしょう。

「なぜ、当社に応募されたのでしょうか?」
「当社でどんな仕事をしたいと思われていますか?」


求人要項が、自分の希望条件に合致していたから、
というのは、この質問への回答にはなりません。

特に、給与面や勤務時間に関しては。

仕事内容が、希望と合致していたから、とか
どこでもいいから働きたい、とか

そういう内容は、大抵の企業では、志望動機として認められないのです。
(もちろん、そうでない企業もあるにしても、割合は少ない。)


例えて言うならば、面接担当者は、
「自分が愛されていることは全く疑っていないけれども、
自分が相手を愛すべきなのかどうか悩んでいる」
という実にセンチメンタルな心境である、と思って頂ければいいと思います。


応募者が、自社に入社したがっているのは明らかです。
面接受けに来てるんですから。

「あなたが私を愛しているのは分かったわ。
でも、あなたは私の何を愛しているの?
いったいあなたは、私の何を知っているというの?」


ここで、相手が「ここを愛していると言ってほしい」と
思っているポイントについて、いかに愛しているかを説明すると、

「じゃあ、私もあなたを愛してみようかしら・・」

となるわけです。

(例えがメロドラマ的ですみません。)


さらに例えて言うなれば、
「あなたが私を愛しているかどうかなんて、今は気にしていないわ!
だって、私はこんなにもあなたを愛しているんだもの!!」


なんてことを言う採用担当者はいません。
(あ、わかってると思いますが、あくまで例えですからね。)


どれほど優秀な応募者であったとしても、
その応募者が自社に入社を希望している理由が、
あくまで給料や待遇面などの条件面に過ぎないのであれば、
最終的な合格率はそれほど高くないのです。


採用担当者が、応募者に対して
待遇面以外にも自社に魅力を感じてもらえるように
努力をすることもありますが、それはかなりのVIP待遇ですね。

スキルが抜群に高くて、市場にいる人数も限られているような、
そんな希少価値の高い人材に対してだったら、やると思います。



そんなわけで、条件面の魅力をきっかけとして、
その企業に応募しようとするなら、
少なくても、もう一つ、説得力のある志望動機を準備しないと難しいです。



大丈夫です。
必死で考えれば、今までの人生のどこかで、その企業そのものや、
その企業がやっている事業と接点を持ったことがあるはずですし、

考えてみれば、必ずどこかに、その企業のいいところがあるはずです。

それを見つけてから応募・面接に至る場合と
そうでない場合では、かなり書類選考通過率や
最終的な合格率が違ってきます。


そんなわけで、採用担当者は

「愛されていることは信じて疑わないが、愛するかどうかを悩んでいる」

そんなレディーだと思ってみてください。


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Comment
No title
>「愛されていることは信じて疑わないが、愛するかどうかを悩んでいる」

応募が殺到するような大企業ならまだしも、社屋がボロボロな小企業の面接官にそういう態度をとられるとムカつきます。
Re: No title
>通りすがりさん

確かに!
まあでも、社屋がボロボロでも、志はピカピカなのかもしれませんし。

面接官をやっていると、「応募者から見てどうだろう」ということを考えるのが難しくなるんですよね。
転職活動
転職活動についてお尋ねします。

現職在職中に転職活動するのと現職を退職して無職の状態で転職活動するのとでは一体どちらが採用に有利になりますか。
Re: 転職活動
>桜三里さん

コメントありがとうございます。
そうですねえ、一概には言えませんが、心の余裕という意味では在職中に転職活動をすることをお勧めします。

しかし、企業によっては「明日から来て!」なんてこともあるかもしれないので、現職が忙しくてどうにも転職活動が難しい場合には、すっきりやめてからのほうがよかったりもします。

ただ、仕事を辞めると、なかなか転職先が決まらなかった場合の焦りが半端じゃないので、あまりおすすめはできませんが。

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